「Gard Crew Claims Report 2024」と題したこの報告書は、過去5年間に請求された2万件を超える人身クレームデータを分析して作成したものです。本レポートは、クレームの主要な傾向と、船員の健康・安全の重要性にスポットライトを当てることを目的としています。
「今回この報告書を発表したのは、海上保険者であるGardにとって船員の安全が何より重要であるからです。船員は海運の屋台骨であり、そのおかげで世界貿易は回っていますが、毎年、船員が関係する事故やクレームは後を絶ちません。こうした事故やクレームに関する重要なデータやそこから得られる知見を皆さまにお伝えすることで、船員の安全やウェルビーイングの向上につながっていけばと願っています」とGardのChief Claims OfficerであるChristen Guddalは述べています。
業界全体にとっても重要
船員の安全は安全運航にも関わってくるため、この報告書は船主や管理会社にとっても重要だとGuddalは強調し、次のように述べています。
「船員の健康と安全、そして労働環境は、状況認識や意思決定にも影響を及ぼすでしょう。ひいては、事故の起きやすさにも関わってきます」
発生率の高い病気・ケガのトップ10
この報告書では、過去5年間における発生率の高い病気・ケガのトップ10や死亡者数など、さまざまな統計を紹介しています。また、メンタルヘルスの重要性、そして船主や管理会社、船員自身が取れる予防策についても大きく取り上げています。
GardのVice PresidentでHead of People ClaimsのLene-Camilla Nordlieは次のように述べています。「船員の死亡・負傷に関して言いますと、業界は残念ながら理想とは程遠い状況にあります。海上における人権の尊重というのは、船員の働く場所、つまり船上を安全で健康的で魅力ある場所にすることとも関わってきます。こうした事故を防ぐためにできることはきっとまだたくさんあります。この報告書が、透明性を高め、業界全体で建設的な議論を進めるきっかけになれば幸いです」
Gard Crew Claims Report 2024の全文はこちらからお読みいただけます。
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